賄いで餃子を作りました。
東京でコックの仕事をしていた時、皿洗いのアルバイトをしていた劉さんという中国人の方と仲が良くなりました。本業は他にあり、小遣い稼ぎにバイトをしていたようですが、兎に角頭が良くて勉強熱心な方でした。
帰りの電車が同じ方面という事で一緒に帰る日も多かったのですが、電車の中で「神田さん、この文(何かの本を劉さんが紙に書いたもの、凄く綺麗な字)を『普段話す言葉』で言ってみて下さい。」と言われ、「難しいよ~」←(ホントは周りに人が沢山居るんで恥ずかしいかった)と一度は断っても「是非、お願いします」と強く言われ、降りる駅を乗り過ごすまで読んであげた事もありました。
その劉さんに「一度賄いで本場の餃子を作って」とお願いした事がありました。
快く了解してくれた劉さんは「では材料を揃えて下さい」と言って
「まず、小麦粉と….」って、流石に皮から作る勢いでしたが、仕事中に賄いでそんな大仕事されても困るので(^^;
「皮は買って来ますから中身をお願いします」とあらためてお願いします。
(劉さん)「では挽肉」
(私)「ここにあります」
(劉さん)「ネギ、白菜、……あとミソが要ります」
(私)流石本場の餃子は味噌が入るのか、甜麺醤かな?「味噌はこれしか無いです」と信州味噌を出しました。
(劉さん)「そんなミソではなくて、もっと白いミソです」
(私)こだわるな~、賄いだから良いのに「悪いけど白味噌買ってきてくれ」と唯一私より後輩だったK君に買いに行かせました。
(劉さん)買ってきた白味噌を見て
「ちがうちがう、もっと白くてサラサラしてるやつ」
と納得しません。
(私)「劉さん、そんな味噌日本には無いですよ」
(劉さん)「私良く見る!売ってる!」
するとお店のチーフが「劉さん、もしかしてこれの事」と白くてサラサラした物を。
(劉さん)「おぉ~これこれ、これです♪」
そうです、劉さんが言ってたのは「味噌(ミソ)」では無く「味素(ミソ)」だったのです。
(私)「劉さ~ん、それは『ミソ』とは読みません、『アジノモト』ですってば」
と調理場大爆笑で幕切れました。
劉さん元気かな~。
焼き上がり。
レシピは目分量なんで適当量ですが
挽肉、みじん切りして塩もみしたキャベツ、みじん切りのネギ、むき海老に今日は思いついてエリンギのみじん切りも入れてみました。
ルームさんも食べるのでニンニクや韮は入れません、味付けは塩、生姜、ごま油、醤油、紹興酒、五香粉、それと少量の味の素(^^)
20枚入りの餃子の皮5袋、100ヶ作りました。
エリンギは正解、今後もレシピに加えよう(^^)